2021/09/16
現代の大工と、堀田建築の技術力の違い
こんにちは。堀田建築のスタッフです。
堀田建築には、今2つのホームページがありまして、これまで堀田棟梁自ら両方のブログを書いていました。
でも「話して語る!」ことはできても「文章にまとめる」のが苦手な堀田棟梁笑
棟梁に変わり、こちらのホームページでは、棟梁の熱い思いを私たち堀田建築のスタッフが発信してきます!
OBのお客様からも良くお話しをいただく”堀田棟梁の熱すぎる家づくりへの想い”!
今回は、「現代の大工」と「堀田建築の技術力」の違い。
「大工さんって、どこも一緒じゃないの?」
そう思っている方も多いと思いますが、実は大工には種類あって必要な技術が全く異なります。
大工さんに家を建ててほしいとお考えの方必見の内容となっていますのでぜひ最後までお読みください。
もくじ
・大工の種類
・現代の建築の方法
・堀田建築の技術
・大工の種類
大工というと、木材を背負っている姿や、釘や金物をつかって家を建てている姿を多くの方がイメージするかと思います。このような「木造住宅」をつくる大工のことを「屋大工」と呼び、一般的な大工のことを指します。
しかし、実は大工には「屋大工」のほかにも、宮大工、数寄屋大工、船大工、建具大工、家具大工、型枠大工、造作大工など、様々な種類があり手掛けるものの違いや、持っている技術が異なるのです。
今は少なくなった、茶室をつくる「数寄屋大工」や船をつくる船大工のように、時代の移り変わりによって非常に稀少になってしまった職種や、建具大工や家具大工のように、大工ではなく職人に分類されるようになった職種もあります。
・「屋大工」は、木造建築物の新築、そして増築や減築などリフォームを手掛けます。
町大工の仕事内容は幅広く、仕入れた丸太・材木の加工、現場で柱や梁など建物の骨組みを組み立てる「建て込み」、床や天井の下地づくりなどの作業があります。
基本的には木材を使った組み立て作業までが町大工の仕事の範囲ですが中には電気関係の資格を持ち配線まで対応する大工もいます。
一方で、近年は効率化や機械化が進み住宅の骨組み部分の木材を「プレカット」と呼ばれる、あらかじめ工場で裁断された資材を用いることが一般的になりつつあります。
大工自らが木材を仕入れ、手で加工する「手刻み」は手間暇かかり熟練の技術が必要なため、大工になりたてではできません。師匠から学び、経験をしながらできるようになっていく「手刻み」は大工人口の減少や、住宅のローコスト化によって減りつつあり、工務店によっては、工場で壁や床などのパーツを生産し、大工は現場で組み立てるだけというところも増えています。
ちなみに堀田建築は、木造住宅の新築、リフォーム、社寺建築の修繕、マンションのリノベーションと幅広く手掛けます。なので、一般的な大工カテゴリーの枠を超えて、幅広くご対応しています。
▼堀田建築ではございません。参考画像になります。
・現代の建築の方法
木造建築に用いられる代表的な工法として、大きく分けると木造軸組工法と2×4(ツーバイフォー)工法の2つがあります。同じ木材を使用し建物を作る技術ですが、工法は全く異なった特徴を持っています。
まず木造枠組工法は、木と木を組み合わせることで住居の骨組みを作っていく工法です。骨組みの設計は自由度が高く、空間や間取りなども変更できます。
一方2×4(ツーバイフォー)は、規格化された木材を貼り合わせることによって、面と面の箱状の空間を作り出す工法です。単純な工法であるため、特別な技術を必要とせず工期も短いです。
ただ、面と面の力を利用しているので施工後のリフォームや間取り変更が行いにくく、世代を超えるほど長く使用するには不向きな面もあります。
大切なのは、自分に合った家づくりを見極めることです。
木造軸組み工法も、2×4(ツーバイフォー)もメリットデメリットがあります。
例えば、堀田建築の建てる家は木造軸組み工法の中の「込栓(こみせん)」を用いた「真壁工法」で建築します。釘や金物を極力使わない日本の風土・気候にあった頑丈な家づくりができま。高い耐久性、自由な間取り、地震大国日本でいざというときに家族を守る強い力があります。
▼込栓です
太い迫力のある梁や大黒柱を目にすることができるので、日本の昔ながらの安らぎを感じることもできるでしょう。
半面、丸太の加工から行いますので工期は2×4の倍の半年はかかります。職人がつきっきりで1棟ずつ手掛けるのでコストもかかります。
2×4は、組み立てていくだけなのでスピーディーにマイホームを手に入れることができますし、気密性・断熱性・耐火性・耐震性など高性能といえる住宅を手に入れることができます。ローコスト住宅もこの建て方にしている場合も多いです。
ご夫婦で「どこを自分たちにとって一番大切にしたいのか」という所を決めて工法を選ぶのもいいかもしれませんね。
・堀田建築の技術
堀田建築が取り入れている「込栓(こみせん)」を用いた「真壁工法」は、土台、柱、桁の接合方法の一つで、ホゾに穴をほり『込み栓』と言われる堅木を打ち込んでいきます。この『込み栓』があるので長い時間続く地震の揺れや余震に耐えることができる家づくりになっています。
地震で倒壊してしまった家の原因の一つは、木と木の組み合わせがゆるんで木が抜けてしまうことにあったのです。
現在、日本で建築されている木造軸組構法の99%が「在来工法」であり、「伝統構法」は1%程にしかすぎません。
1000年以上の歴史を持ち石場建ての土台と土壁で家を建てるという構法を「伝統構法」といい、大く立派な木を柱と梁として力強く組み合わせることによって耐力を生み出す考え方です。
伝統工法は、地震があったときは家を振り子のように揺らして柔らかく地震から家を守ります。
堀田建築は伝統構法のメリットを取り入れながら、地震に対して「長い揺れからも家が倒壊しないように」この「込栓」を取り入れています。この工法は土台・大黒柱・通し柱など木と木の組み合わせをがっちりと固めて”揺らさない”家造りです。
なぜゆらさないかというと、「伝統構法」は揺れて土壁が壊れますが揺らすことで倒壊を防ぎ中の人を守れるための家づくりです。「込栓」を取り入れたのは家を破損させずに、かつ地震からご家族を守るためです。
そのため「込栓」には高度な技術が必要です。
まず丸太を使うこと。堀田建築の構造をよく見てください。構造となっている柱が”丸太”で歪みやそりがある癖のある木材です。
よくある一般的な住宅は、柱が面で”四角くまっすぐ”なのに気づきますでしょうか。
木の癖や個性を生かす技術がなければ、この木の力を使って「耐震性」「耐久性」を生み出すことはできません。
一般的な住宅は「スピーディー」に、効率的に家が建つようになっています。つまり大工なら誰でも家が建てられるように金物や釘を使い、加工された木材で家を建てていくのです。
堀田建築の家は、ご家族が建てるその家用に木材を丸太で購入し、丸太の皮むきから堀田建築で行い加工していきます。その木材の個性や癖、強さを生かす技術がなければこのような建て方はできないのです。
これは、設計士や機械なので強さが数値として計算ができるものではありません。また「こうすればいい」というマニュアルもありません。
すべて、棟梁の知識・感・技術という見えない力での家づくりなのです。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。
木が大好きで、木の力を生かしたい、そのための技術を持つのが堀田建築です。
そのため工期は長く、同じ家は二つとしてありません。木の個性が違うので堀田建築の家の「〇〇さんのように建てて」と言われても、同じ家は建ちません。そして「ただ、いい家を安く建てたい」という方は、お断りをしています。
大工という仕事に誇りを持って、今の時代にあった最高の家づくりをしていく、それが堀田建築です。
本物の木の家を建てたい、大工の技術で建てられた家に住みたい、そんな方にいい建物を提供し、暮らしを守っていきたいと私たちは考えています。